エアコンの耐用年数は10年となっています。10年を過ぎたエアコンでも故障しなければ基本的には使用できます。但し、エアコンには「１０年の耐用年数を越えて使用した場合には経年劣化による火災になる可能性があります。」としっかり書いてあります。

メーカーの製造責任が問われないために書いてあるのだと思います。そこで問題なのが耐用年数を越えたエアコンのクリーニングの依頼があった時にはどうするかという問題です。

耐用年数を越えているということは、いつ故障してもおかしくないという状態という事になります。その状態でクリーニングするのですから、リスクが大きくなります。

考えられる不具合として、劣化によるルーパー等部品の破損、基盤の破損、ドレンパンの水漏れ、モーターの故障等。過去にはブレーカーを落としただけで作動しなくなったという事もありました。

不具合が生じてしまった時に一番問題なのが、部品が無くて修理不可能だという点です。メーカーに連絡しても耐用年数を越えている製品の修理はしてもらえませんし、結局はどうすることも出来なくなってしまいます。

その辺りの事を考えて過去の経験から、私どもでは製造後12年を越えたエアコンクリーニングは対応しないようにしております。

更に10年を越えたエアコンクリーニングをする場合でも、施工を切っ掛けにして不具合が生じても一切の補償が出来ないという事をご了承頂いた上で施工させて頂いております。

その点をしっかり書面に明記してお客様のサインも頂いております。

お客様は納得してサインするのですが、どなた様も大丈夫、不具合など起きないと信じています。そして万一本当に不具合が生じてしまった場合にはがっくりされますし、私どもも何とも残念な気分になります。

エアコンを買い替えなければならないという事が目の前に起きる訳ですから仕方ありません。当然ですがその場合にはクリーニング代も頂けませんし、更には信用を失って多分二度とご注文をして頂けることはないと思います。となりますと耐用年数を過ぎたエアコンのクリーニングをお受けするメリットも無くなります。

私どもでは製造後１２年までのエアコンは対応しております。それは過去の経験からですが12年までであれば不具合が生じる可能性がまだ少ないと判断しているからです。業者によっては、10年の耐用年数を越えたエアコンは対応しないという業者もいますし、そういう事を全く関係なく施工する業者もいます。その場合不具合が生じた場合にどの様な対応をするのでしょうか？　分かりませんが面倒な事態になるのは間違いないと思います。

業者の考えかたはそれぞれですが、私どもでは耐用年数を越えたエアコンはクリーニングするよりも買い替えの検討も必要だと思っています。

耐用年数を越えてもエアコンは故障しない限り使用できますが、平均では15年程と聞きます。その点を考慮してクリーニングするのか買い替えるのかを検討したら良いのではないかと思います。