今回はエアコンクリーニングの施工方法について説明させて頂きます。エアコンクリーニングなんて何処に頼んでも、大体同じものでしょうと思っていらっしゃる方も多いと思います。それはそれ程色んな業者にクリーニングを依頼したことがないのでよく知らないからだと思います。
数年前にはエアコンクリーニングが今ほどされるかたもいませんでした。ところがこの数年間の夏の暑さと言えば、以前とは全く違ってもうエアコン無では過ごせなくなりました。一家に一台が一部屋に一台の時代になりました。使用頻度が高くなりました。使用頻度が高いという事はそれだけ汚れも酷くなりますので気になる方も多くなってきたのだと思います。特によく使うリビングの汚れは気になると思います。エアコンの下から見たら、ファンの黒いカビが気になったり、エアコンから出る送風がカビ臭かったりしますと、お掃除が必用ではないのかと当然思われると思います。
ところがエアコンクリーニングを自分で出来るかと言えば、せいぜいフィルターを外して洗うだけですので、専門の業者に依頼する事になります。
そこでどの業者に依頼したら良いのかというのがよく分らないというのが現状かと思いますので、その時の参考にならばと思います。施工方法は業者によって様々ですので、一概にどの施工方法が良いとか悪いとかは言えませんが、お客様の希望するお掃除と業者が提供するサービスが一致するのが一番良いと思いますので、参考にして下さい。
まず、現在一般的に最も多く施工されている方法ですが、エアコンの外装カバーを外してフィルターを外して、ルーバーを外します。お掃除ロボット付きエアコンの場合にはお掃除ユニットを外します。その後クリーニングする時に洗浄剤が飛び散らない様にするために必要なエアコンカバーを取り付けてそこに専用の洗剤を散布します。洗剤は上の銀色の熱交換器と呼ばれる場所と下の方の送風ファンに掛けます。その後数分置いてからエアコンクリーニング専用の高圧洗浄機で洗い流すというものです。
ノーマルタイプのエアコンであれば、一人で約1時間程度の作業になります。お掃除ロボット付きですと、2時間~2時間半程かかると思います。お掃除ロボット付きエアコンの場合にですが、メーカーと機種によって分解と組み立てにかなりの時間がかかります。中にはお掃除ユニットを外さないでクリーニングする業者もいると聞きますので、どこまで分解するのかを最初に確認するのが良いと思います。
私どもでは、分解した時点でお客様に汚れの確認をして頂いておりますが、お客様が全く見る事もなく作業が終わった場合にはどこまで分解してどんなお掃除をしたのかが分かりませんので、手を抜く業者もいるかもしれませんので、注意が必要です。
お掃除に必要な経費と言いますと、殆どが人件費になります。その為に速く終わらせて速く次の現場に行って台数をこなすという業者も当然います。単価が安い業者の場合にはそうなる可能性が高くなります。
使用する洗剤も強い洗剤を使って速く綺麗にするという傾向になるかもしれませんね。
エアコンクリーニングのコマーシャルをご覧いただいた事のある方も多いと思いますが、エアコンを高圧洗浄器で洗い流す時に真っ黒の汚水が流れてくるというものです。その施工方法がこの一般的な方法になります。いかにもエアコンの汚れが酷くて洗ったらキレイになるという印象です。
実は私どももエアコンクリーニングを始めた4年程前には、このようなクリーニングの施工方法でした。と言いますのもこの方法しか知らなかったからでもあります。
何台もクリーニングをしていると気付くことがありました。この施工方法で本当にキレイになるのだろうかという事です。中には臭いが残っていると言われたこともありました。それでこの施工方法では限界があるのではないかという事に気付いて、さらに分解する方法に切り替えていきました。
一般的なエアコンクリーニングの更に上の分解になります。エアコンはどこまで分解するかによってどれだけキレイに出来るかが決まります。
エアコンで最も汚れる部分が送風ファンになります。冷房を使用しますと熱交換器が結露します。その結露した熱交換器の真下にあるのが送風ファンですので、冷房をしようしますと、送風ファンは常に湿気の中にあることになりますので、カビがとても生えやすい状態です。その送風ファンをエアコンに設置したまま洗うとどうなるかということですが、まずある程度しか汚れをおとせません。かびだらけの送風ファンに洗浄剤を掛けてもファンに付いているカビを取り切る事は不可能です。ファンが黒いから汚れが取れたようにみえますが、実はしっかりカビが残っているという事になります。
また、送風ファンを取り付けたまま洗浄した時の最大の問題は、送風ファンを高圧洗浄機で洗い流す時にファンに付着していたカビの固まりが飛び跳ねて上の熱交換器の裏側に付着してしまうことです。この付着したカビの固まりを熱交換器の上から洗い流す事は不可能です。高圧洗浄機の威力というのが意外と圧力が弱くて裏側まで貫通しないこともあります、ましてや付着したカビの固まりを洗い流す事は出来ません。その残った汚れが臭いの元になってしまいます。
エアコンの中で最も汚れた送風ファンを取り外して外で洗いますと、そういった汚れを付着させることもありませんし、熱交換器も内側からも奥までもしっかり洗う事ができます。
また、結露した水を外に排出するドレンパンという部分がありますが、この部分もかなり汚れています。これも取り付けたまま洗い流すのはかなり限界がありますので、こおドレンパンを外して洗浄しますとかなりキレイに出来ます。
このドレンパンと送風ファンを取り外す洗浄方法をオプションとしている業者もあります。その場合にはプラス5000円程度の追加料金がかかり施工時間も1時間近く長くなります。
私どもの場合は、ここまで分解するのを一般のコースとしております。特別に追加料金も頂いておりません。施工時間は二人でお伺いして、ノーマルエアコンの場合で1時間半程度。お掃除ロボット付きエアコンの場合は2時間~2時間半程かかります。
但し、メーカーと機種によっては外せない送風ファンとドレンパンが外せない場合があります。その場合には一般的な施工方法か又は完全分解コースにして頂いております。
取り外した送風ファンはカビ取り剤に漬け込んだり、一枚一枚の羽根をブラシで洗っています。
最後はエアコンを壁から取り外して完全分解してクリーニングする方法です。こうすることで、熱交換器も表から裏から思いっきり洗えますのでとても綺麗にできます。またエアコンの本体の裏側のケーシングと言う部分も外せて裏ドレンという部分も綺麗にできます。
この施工方法を取り入れている業者は少ないですが、それはエアコンを取り外すとう技術と完全分解するという技術と設置するという技術が必用になる為です。より多く分解すればするほど綺麗にできますが、その分リスクも高くなってきます。どこかの段階で不具合が生じる可能性もありますし、価格と施工時間も高くなってきます。
その為に私どもでは、必ずしも完全分解をお勧めしてはおりません。お勧めする場合は、あまりにも汚れが酷い場合です。5年以上お掃除を一度もしたことがないエアコンもお勧めすることもあります。臭いを完全に取って欲しいという要望がある場合には、施工させていただきます。
エアコンは一度完全にキレイにしたとしてもう二度と汚れないのであれば完全にキレイにした方が良いのですが、一年二年としようしておりますとやっぱり少しづつ汚れてきます。
その事を考慮して、完全分解クリーニングにするのか、どこまで分解するコースを選ぶのかを、掛かる費用と汚れ具合、何年に一度クリーニングするのかとを考えて選んで頂くのが良いかと思います。
私どもでは、完全分解クリーニングの場合には、通常料金プラス13200円税込にさせて頂いています。施工時間は通常のプラス1時間程度は多くなります。
エアコンクリーニングは何年に一回したら良いですかと、よく質問されます。
エアコンは毎年クリーニングした方が気持ちよく使えるのですが、それには時間も空ける必要もありますし、費用もかかります。その辺りを考えて、使用頻度や設置場所、機種、汚れ具合を考慮して2~3年に一回はした方が良いと思います。
使用頻度が高いリビング、キッチン近く、ペットを飼っているお部屋等は汚れ安いので、1年~2年に一回はクリーニングされた方が良いかと思います。反対に心室等使用頻度の少ない場所であれば2~3年に一回でも良いかと思います。
エアコンクリーニングをどこの業者に依頼してよいか分からない場合には、金額を聞く事も大事ですが、どこまで分解するのか、施工するのは何人で何時間かをしっかり確認することが大事かと思います。自分が要望するお掃除を納得して希望する金額でして頂くのが大事かと思います。
名前を誰でも知っている大手の業者が安心だとは限りません。結局施工するのは会社でなくて個人ですからね。