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今回は縦型洗濯機の分解クリーニングについて書きたいと思います。縦型洗濯機の汚れが気になっていらっしゃる方も多いかと思います。洗濯物に黒い物が付いてくるとなったら相当汚れているかもしれません。
洗濯機の内部は常に湿気で一杯です。しかも洗濯物から出た皮脂汚れやたんぱく質がカビの栄養源になりますので、その汚れが水に溶けて付着しますので、とてもカビが生えやすい環境になります。
カビの発生を抑える為には、洗濯物を洗濯機の中に貯めない事が大事です。洗濯する時に洗濯物を洗濯機の中に入れて、洗濯が終わったら速やかに取り出して、洗濯機の蓋を開けて置きなるべく洗濯機の中に湿気がこもらない状態にしておく必要があります。換気扇があるようでしたら部屋の換気をしてなるべく室内にも湿気が残らないようにした方が良いです。
洗濯前の着用した洗濯物は一見乾いているように見えますが、湿気を含んでいますので長時間洗濯機の中に入れておきますと、カビが生える原因になります。
乾燥機能が付いている洗濯機であれば、衣類の乾燥の為ではなくて洗濯機の内部を乾燥させるために洗濯機の使用後にそれを使用するのも良いかと思います。
市販で洗濯槽クリーナーが販売されていますが、洗濯槽の裏側に付着したカビの固まりを取り除くことは不可能です。洗濯槽クリーナーを使用するのであれば、新しい洗濯機を購入した時から毎月使用する。または洗濯機の分解清掃を専門家に頼んで、一旦スッキリ綺麗にしてから毎月一回洗濯槽クリーナーを使用しますとかなりカビは抑えることが出来ます。
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ここからは洗濯機の分解清掃についてです。洗濯機の蓋を開けますと、洗濯機の底に丸い羽根付きの物があります。これをパルセーターと呼びます。このパルセーター水を回して洗剤で洗濯物の汚れを取っていきます。表面はキレイに見えても裏側はカビで汚れていたりします。
このパルセーターはドライバーで外すことが可能ですが、長年使用した洗濯機の場合には簡単にはネジが回らない可能性があります。その時にはドライバーの先に滑り止めを使用することで回る事があります。縦型洗濯機の分解清掃の第一関門になります。
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ネジが外れましたらヒートンをパルセーターの穴に入れて回しますと、取っ手になって、浮かせることが出来ます。その後パルセーターを洗濯機の外に取り出しますが、出口が狭いので丁度中心になる場所から引っ張りだします。
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パルセーターの裏側も汚れていますが、パルセーターの下の洗濯槽にもかなりのカビが付着している可能性があります。こんなに洗濯機の中が汚れていれば当然洗濯物に付着しますね。
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さてここからが第二関門ですが、洗濯機の上部にある蓋と電装部のビスを取り外しましたら後方に立てかけます。その場合に後ろに落ちないようにしっかり固定しておく必要があります。
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これは100円均一で買ったもので作成したものです。
その後洗濯槽と本体を固定しているネジを取る必要があります。このネジを取り外す為には電動のインパクトレンチが必用です。手動の物でも可能ではありますが、清掃後かなり固く締めないと緩んでくる可能性がありますので、電動の方が力が圧倒的に違います。
東芝製の洗濯機の場合には4本のネジで固定されています。取り外しは簡単ではありますが、ネジが鉄製の為に錆びている事が多いです。その為に外す時に途中で折れてしまう事があります。十分な注意が必要です。また取り付ける時には新しいネジを取り付けた方が良いので準備しておいた方が良いです。
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洗濯槽を固定してありますネジを外したら、洗濯槽を取り外していきます。ところが洗濯槽を引っ張っても浮き上がらない事が多いです。洗濯槽が本体に固着しているからです。その為にプーラーという道具を準備しておく必要があります。
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プーラーが洗濯槽の穴の開いた部分にしっかり爪が引っ掛かれば問題ないのですが、爪をひっかける場所がない事があります。その場合の為に写真のような道具を準備しました。これは市販されていません。自作で作った方から購入したものです。あらゆる形の洗濯槽にも対応できるように準備しておかないと作業が出来なくなってしまいます。
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洗濯槽を外した後の内部の汚れが酷い場合ですと、これくらい汚れています。この部分は水洗いしていきます。柔軟剤を多く使用している場合には柔軟剤がこびりついていることがあります。
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取り外した洗濯槽の内側はかなりの汚れですが、これをブラシで洗い流すのはかなり大変です。その場合には透明の大きなゴミ袋に入れます。アルカリ洗剤とカビ取り剤を吹きかけてしばらくしてから、高圧洗浄機で洗い流すのと速く綺麗に出来ます。周りの部分と内側も高圧洗浄機でゴミ袋の中で洗えばキレイになります。その時にゴミがかなりでますが、ゴミ袋の中で洗う為に飛び散る事はありません。
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取り外したパルセーターも洗剤を掛けてその他のゴミフィルターの部分も高圧洗浄機で洗い流します。
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各部品がキレイになりましたら、後は組み立てておしまいです。最後に作動確認が必要です。異音がないか水漏れがないか、洗濯機が正常に作動するかを確認する必要があります。音について何となく大きくなったような気がするとお客様に言われたりすることも無いとは言えません。その為に騒音計でお掃除前とお掃除後の音を記録しておくのも良いかと思います。
この作業は洗濯機の容量によっては分解等にも時間がかかったりします。二人で施工して2時間程度が目安です。
洗濯機の耐用年数が6年になります。その為に6年を経過した洗濯機の分解クリーニングは現在承っておりません。それはクリーニングを切っ掛けで不具合が生じてしまった場合に部品が無くて修理が不可能になる可能性がある為です。メーカーの修理も不可能となります。
洗濯機はその使用方法とか、洗濯をする回数とかによっては使える期間にかなりの差があるようです。お伺いしたお客様は毎回3年で交換しているとお聞きしましたし、15年前の洗濯機を今でも使用しているお客様もいらっしゃいました。平均で10年とか聞きますが、洗濯機の分解は固着している部分を取り外すのがかなり困難になりますのでリスクが多くなります。
縦型洗濯機はサイズによって価格もまちまちですが、買い替えた方が良いのかクリーニングをしたら良いのかを良く考えて頂き、耐用年数以内の場合であればクリーニングをして頂けたらと思います。